とやま帰農塾【五箇山塾】の報告
投稿日:2016年9月16日 | 最終更新日:2016年9月20日
カテゴリー: とやま帰農塾
五箇山といえば世界遺産!
五箇山塾では五箇山の歴史的価値を学び、暮らしを体験し、自然を感じる、濃い内容になっています!
とはいえ、スケジュールの合間合間に休憩時間もあり、五箇山の風の音、鳥の鳴き声などの田舎時間を体感できるようにもなっています。
▼22日
開講式を終え、塾長の西さんの案内でエゴマ畑にやってきました。
塾生はここで「エゴマ収穫の邪魔になる草」の草むしりをします。必要な分だけむしってなるべく自然に近い形で栽培しています。
エゴマの葉っぱが東京では高く売られているという塾生からの情報が…!
というわけで五箇山のエゴマの葉っぱの味見です。苦い…。
ちなみに西さんは葉っぱビジネスにあまり興味のない様子…。
パンフレット写真候補!?
突然の土砂降りで急きょ予定変更して合掌の里で合掌造りの講義を受けます。
合掌造りの家は釘を一切使っていないということ以上に屋根の木材がワラ縄で縛ってあるだけということに驚きました!
また、五箇山は塩硝の産地としても知られています。それもここの産業(養蚕)、生活スタイル(厠と囲炉裏)が合致することで成立していたこともわかりました。
さて、頭と体を使ったあとはお待ちかねの夕食です!
今日は地域で食されている報恩講料理をいただきます!
朱塗りの器にご飯、五箇山豆腐、煮豆、ゼンマイの煮物、糸ウリの漬物が並びます。
ご飯が少ない理由は必ずお替わりをしてもらうためだそうです(お替わりしなくても結構おなかが膨れます…)。
ちなみにこの器は古いものは江戸時代から使われているそうです!
報恩講料理をいただいたあとは五箇山の民謡「こきりこ」を観賞します。
日本最古の民謡とされ、「ささら」をはじめとする楽器は地域にある竹や農機具などが使われているそうです。
▼23日
2日目はいよいよ五箇山塾の目玉「茅場の下草刈り」があります!
何が目玉かご覧あれ!
この角度、おわかりいただけるでしょうか?
茅は日当たりがよく水はけのいいこういった傾斜地で栽培されています。
かつては至る所にあった茅場も少なくなり、自給率も4割程度にまで落ち込んでいます。
合掌造りに必要不可欠な茅を保全するため、少しでも長持ちする茅を育てるために大切な作業です。
午後はなぎ(焼き)畑と赤かぶの種まきを体験します。
畑に生えたススキなどを燃やすことで土の殺菌と養分を補給できる伝統農法です。
火が燃え広がらないようにホウキで延焼を防ぎながらまんべんなく燃やしていきます。熱いです。
次に赤かぶの種をまきます。種は穴をあけたフィルムケースに入れて振ることで適量まけるようになっています。
茅場の下草刈りを体験したところで、菅沼集落を西さんに案内していただきます。
集落の「結」でおこなわれていた屋根の葺き替えもできなくなりましたが、住み続けて家を守っていくことが大切だと語っておられました。
夕食を食べたらもうひと作業。ハナ(楓)の木の皮を使って「ふご(あみかご)」を作ります!
縦と横交互に編んで…。みなさん無言で作業してます…。
上手にできました!
ドヤ!
出来上がった「ふご」は自宅で使ってくださいね!
▼24日
最終日です!今日は朝早く起きて桂湖でカヌーをします!
朝は風がなく水面も穏やかでカヌーをするなら絶好の時間だそうです。
さて、救命胴衣とパドルを準備して漕ぎ方のレクチャーを受けます。
乗り降り(重要)、前進、後退、左右旋回、ブレーキ…一通り教わって、いざ湖へ!
と、その前にみんなで記念撮影!
今度こそ出発!
おー、みなさんだいぶ遠くまで行ってますね。
帰ってくる体力も残しておいてくださいよー!
最後の体験、五箇山の青豆を使った豆腐作りです。
今回は青豆と普通の大豆の2種類を使って食べ比べできます!
しかも作成過程で豆乳、湯葉、おぼろ豆腐もいただくことができます!
豆腐が小さくなるので食べすぎ注意ですよー!
できた豆腐とそばをお昼にいただいて、五箇山塾の全行程終了です。
みなさん五箇山を満喫していただけたでしょうか。
五箇山の自然、文化、歴史、そして地元の方との交流。
観光から地域に踏み込んだ帰農塾ならではの五箇山、また遊びに来てくださいねー。