無農薬栽培の農作業体験など、バージョンアップした砺波塾が10/5~6、開催されました!

酒蔵でのウィスキー蒸留所見学や、郷土料理体験、無農薬栽培の農作業、米粉スイーツ作りなど、盛りだくさんな内容で開催された砺波塾。今年から「農」のプログラムが充実し、さらにバージョンアップしました。

昨年に続き、首都圏を中心とした大学生の参加者が目立った砺波塾。写真は「となみ散居村ミュージアム」で行った開講式の様子。今年から、新たに砺波塾の塾長に就任された梅本さん(写真左手の女性)。前塾長の中西さんと同様、今回も女性塾長です。

ところで、「散居村」という言葉は、県外の方には聞き慣れないかもしれません。
砺波平野の集落は「散居村」と呼ばれる個々の農家が点在し、農家の周りに保有する田畑が広がっています。それぞれの農家は屋敷林と呼ばれる木々で囲まれ、これらは「防犯」としての機能を持っています。

この「散居村」は日本でも数えるほどしかなく、砺波平野の「散居村」は日本でも最大級の規模を誇ります。

となみ散居村ミュージアムは4つの建物で構成されており、開講式のあと塾生一行は、そのうちの一つ、「民具館」を見学。

ここには、江戸時代から昭和期にかけて、実際に使われていた重要文化財指定の民具を約1,000点展示しています。

稲作の歴史を今に伝える貴重な農具から、昭和レトロなテレビや洗濯機まで、見応えがあります。まるで時代をタイムスリップしたかのよう。

後ろ髪をひかれながら、一行は、恒例の若鶴酒造のウイスキー蒸留所へ。

文久2年(1862年)創業、「若鶴」「苗加屋(のうかや)」「辛口 玄(げん)」など、個性豊かなお酒を醸すこの酒造で、特筆すべきは1952年から続くウィスキー造り。

こちらが、その三郎丸蒸留所。北陸唯一のウイスキー蒸留所です。

戦中・戦後の清酒製造が激減した時代、蒸留酒製造に活路を見出すことで、その苦境を乗り越えてきた歴史があります。

こちらでホットな話題が、今年の秋に登場した「室(むろ)ジェクションマッピング」。シアターのような一室で、プロジェクションマッピングでウイスキーについて学ぶことができます。麹菌の生育のために使われる保温室・「麹室(むろ)」がその舞台となるので、「室(むろ)ジェクション」。CGを駆使した映像は見応えもたっぷり。お越しの際は是非、見学を。

続いては、夢の平スキー場の散居村展望台へ。
あいにくの曇り空でしたが、時折、差し込む神秘的な光が幻想的。
この時間になると、既に気温は下がってきます。今夜の宿泊場所であるコスモス荘の、お風呂であったまった後は、地域の方を交えての交流会。初日の夜は更けていきました。

続く2日目は、砺波市庄川町にある観光農園「梅香園」さんの畑へ。
こちらの畑の一角を借りて、無農薬で野菜を作る若手就農家、中田貴之さんを講師に、ネギの収穫、皮むき、出荷準備をお手伝い。
写真、左手の若者が中田さん。もともと、東京でフレンチの料理人の経験もあり、「食を通じて、生産の場から料理まで一環してプロデュースしたい」との熱い思いをお持ちの方です。

あいにくの雨ですが、黙々と作業に励みます。

ネギの皮をむいて、袋詰め。これから出荷準備に入ります。

出荷用に整えたネギを道の駅へ運び、店頭に並べます。開店前のお店は、出荷に来られた農家さんたちで賑わい、普段とはまた違った雰囲気。
農家のお父さんから「どこから来たんけ?」「東京からの学生さんで、砺波で田舎暮らし体験をしているんです。今日は出荷のお手伝いなんです」といった会話のやり取りも、また楽し。

出荷が終わった後は、「梅香園」へ戻ってカフェで朝食の米粉ワッフルを作ります。
こちら「梅香園」は、塾長、梅本さんがご主人と一緒に経営されている観光農園で、一角にカフェがあります。今日は、ご主人(写真下、中央)が講師として米粉ワッフル作りをレクチャー。

「若者に農業に興味を持ってもらえる農家になる!」。梅本さんご夫妻は、そんな思いを胸に専業農家として、お米、野菜、お花、ハーブ、いちごなどを作るほか、米粉を使ったスイーツなどを提供するカフェ、ハーブやアロマを使った体験教室など、多岐に渡って展開されています。

ワッフルは次々と美味しそうに焼き上がり、


他にサラダやヨーグルト、トッピングするいちごジャムなどがテーブルに並びます。
中田さんが無農薬で栽培したサラダはギュッと味わいが詰まって、どこか力強く、もう片方、市販のスーパーで売ってるサラダは、どこか身のスカスカした、薄い味のような気がしました(食べ比べも楽しいですね)。

盛り付けると、こんな素敵な朝食プレートに。

美味しい朝食を食べた後は、再び、畑へ。
白菜やキャベツなどについた害虫を取り除く作業と、にんにくの植え付けなどを行います。

葉の裏側などを目視で確認し、虫を見つけたら潰していきます。普段、中田さんは1人で作業を行うため、畝の間を歩きながら、かなりのスピードで作業をしているそう。


かごに入ったニンニク。これを均等に植え付けていきます。

農作業の後は、前塾長、中西さんが講師となって、郷土料理作り。砺波は、呉西(ごせい)と呼ばれる富山の西部に位置するのですが、こちらで名物なのが「よごし」と呼ばれる料理。


大根の葉をゆでて細かく刻んで、味噌で炒めたもの。他に、なすや芋の葉、人参の葉などの野菜でも作られます。ご飯との相性がよいことから、日常的に食べられているソウルフード。
こちらは、白和え作り。
皆さん、なかなかの腕っぷり。

そして、砺波を代表する食と言えば、名物「大門素麺」も忘れてはなりません! ナスの煮びたしを添えて。こちらも盛り付けが進みます。


炊きたてのご飯に完成したおかずを盛り付けて、お昼は、郷土料理が盛りだくさんなプレートに。
左側のピンク色した野菜は、ズイキの酢の物。ズイキは里芋の茎の部分をいいます。


お昼を食べた後は、米粉を使ったスイーツ作りに挑戦。

米粉を使ったスノーボール(焼き菓子)、パフェなどにトッピングするメレンゲの焼き菓子作りを体験しました。

米粉の生地を、手で一つひとつ、まあるくこねていきます。

天板の上にメレンゲを薄く乗せていく作業。真剣な表情です。

途中、色鮮やかなハーブティでブレイクタイム。
美味しいスイーツとお茶で、会話もはずみます。

砺波塾の体験は、これにて終了。

あっという間の2日間でしたが、塾生からは、「地域の方々と、直接お話をすることで、どのような暮らしや文化があるのか、知ることができて有意義な2日間だった」「農作業の体験をもっとしたい!」などなど、大変、力強い感想をいただきました。

今回、砺波ファンになってくださった皆さん、また、ぜひ砺波に、富山に戻ってきてくださいね。

そして梅本塾長をはじめ、2日間にわたって尽力くださった地域側の皆々さま、本当にお世話になりました!