海と山、地区の人々の魅力に触れる朝日町「笹川塾」が5月31日~6月2日、開催されました!

とやま帰農塾、本年度のトップバッターはおなじみ、笹川塾。

朝日町の笹川は、海と山がすぐそばにあり、その両方の恵みを堪能できる集落。今回も 宿泊は移住体験施設、さゝ郷ほたる交流館です。参加者の皆さんは、東京、神奈川、埼玉など首都圏を中心に、富山県内からも。当日は、あいにくの雨。新緑に雨がシトシトと降り注ぎ、これはこれで悪くはない風情です。

宿泊場所であるさゝ郷ほたる交流館の囲炉裏部屋からの眺め。

昨年に引き続き、今回も、ヒスイ海岸散策からスタート。朝日町にこの春、完成したヒスイテラス内で、ヒスイの名人、扇谷誠さんからレクチャーを受けます。展示されている実際のヒスイも確認し、皆さん、ヒスイ取りへの意気込みが高まったところで海岸へ。写真中央右、傘をささず、雨合羽姿で笑顔を見せのが扇谷名人。一番右におられるのが、笹川塾の塾長、笹川地区の自治振興会会長でもある、竹内さんです。

「ヒスイを見つけたと思ったら、『それはただのガラスだね』って名人に言われちゃいました」。そんなやり取りも、また楽し。

 

次に、正覚寺&諏訪神社への仏閣巡り。正覚寺は、天正年間(1573~1592年)に、小塚権太夫によって開山されたとされる真宗大谷派の寺院。一説には、木曽義仲の時代、すぐ近くの諏訪神社の神宮寺(神社に付属して建てられた寺院)として創建されたと言われています。庭に面した窓にご注目。直角の柱を起点に、窓が右側から左側へくるりと90度スライドする仕掛け。まるで忍者のからくり屋敷のようで、参加者の皆さんからも、一同に「ほぉ~」と感嘆の声があがりました。

続いて、諏訪神社へ。ご存知、木曽義仲の命により、信州の諏訪大社下宮の大祝(おおほうり、神官)であった金刺盛澄によって、分祀をうけて創建されたとされる、笹川地区の総氏神です。災害が多かった時代、人々は五穀豊穣を神様に願うためこの神社へお参りしたのです。人々の「暮らし」と神社仏閣が密接につながっていた時代です。壁には、明治~昭和にかけて活躍した国家主義運動の草分け的存在、頭山満の書も。

神社の前で記念写真を。

この後、地域交流会が行われ、参加者の皆さんは、地域の方々との対話と地元の食を堪能しつつ、初日は更けてゆくのでした。

そして、2日目。この日は昨日と打って変わって、ピーカンの快晴。午前中は、山菜のヨシナ(場所によっては「ミズナ」とも呼びます)を採りに山に分け入ります。これが皆さんの昼食になるので、気合も入ります。竹内塾長よりプログラムの説明を聞く参加者の皆さん。

 

これがヨシナの葉っぱ。食べるのは「茎」の部分で、気になる葉っぱは残念ながら食べません。

「一人20本、収穫!」との塾長の合図でみなさん、早速、カマを手に皆さん、収穫に励みます。

山から降りて、みんなでヨシナの茎の皮むきを。

ヨシナの茎を束にして紐でゆわえてお鍋で茹でます。鮮やかな青色になればOK。

塾生たちは、一人一袋、ジップロックの中にヨシナを入れて浅漬けを作ります。完成が楽しみ!

体験は、まだまだ続きます。蒸したもち米によもぎを混ぜて、ぺったんぺったんと餅つきです。杵と臼、今では見かけることも少なくなりました。腰の入り方がまだまだ? いえいえ、初心者ですからお手柔らかに願います!

続いて、ついたお餅で草餅作り。お餅を丸めて、中にあんこを入れて包みます。隣の畑で摘んできたイチゴ入り草餅も!

 

昼食を挟んで午後からは、わさび田へ。みんなでわさびの苗を手植えします。食べられるのは3年後のお楽しみ。

黒いネットはわさびの葉っぱが日焼けしないよう防ぐためのもの。

ちなみに、竹内塾長の手にあるのが採れたてのワサビ!立派です。東京のお寿司屋さんに持っていったら、1本、数千円はくだらないかも。夕飯のお刺身に、このワサビ、みんなですり下ろしていただきます。

 

参加者たちが様々な体験に夢中になっている間にも、食事の準備をしてくださっている地元のお母さんたち。影の立役者でもあります。お母さんが3人並んで、「押し寿司」を作っている様子。

後ろからのぞくと、こんな感じです。酢飯の上に、しめ鯖を乗せて、笹の葉とミョウガでアクセントを。どの家でも、お祝い事があった時に作られてきた「ご馳走」です。こちらは、夕飯のお楽しみ。

台所では、魚屋の女将さんに教えていただきながら、魚さばきにチャレンジ。初めてながら、皆さん、なかなかの腕前です。お家でも実践できるかも!

その一方で、今年もイワナの串焼きが炭火でじっくりと焼かれていきます。焼きたてのアツアツは格別の美味しさ。香ばしいにおいがだたよってきます。

こうして二日目の夜の地域交流会に向けて、着々とご馳走の準備が進んでいくのでした。

 

あっという間に3日目、最終日。

この日は、昨年に引き続き好評だった「薬草」について学ぶ時間です。早速、山の中に分け入って、講師の先生の説明を聞きながら、様々な植物についてのレクチャーを。皆さん、熱心に聞き入ります。

途中の湿地帯では、アカハライモリがいる、というので、網を手に参加者が捕獲にチャレンジ。

見事キャッチ。手の上に乗せてみると、これが意外に可愛いのです。

ちょっと分かりづらいので、拡大の図。色はどぎついですが、その姿はなんとも愛嬌たっぷり。

山から帰ると、薬草を煎じてお茶タイム。フライパンでイカリソウの葉を炒ってお茶でいただきます。滋養強壮に効くこのお茶は飲み過ぎに注意なのだとか。

お茶請けに朝日町のナチュラルスイーツ「ぽんぽん」さんのマフィンをいただきながら、ほっと和みのひととき。

お茶タイムの後は、朝日町名物、たら汁のランチタイムです。大きさが伝わりづらいですが、大容量のお鍋にたっぷり25人前のたら汁が。アラが煮込んであるので、いいお出汁が出ています。

薬味のおネギもたっぷり添えて。皆さん、お代わりは必須の美味しさ。

 

笹川塾の3日間のプログラムもこれにて終了。閉講式では、竹内塾長から、ヒスイとみんなでついたお餅のプレゼントが。参加者の皆さんは、無事、帰路に着かれました。

笹川塾が終わって、翌日、参加者のお一人から早速、メッセージが。

「海、山、川で贅沢過ぎる体験に、感動しました。
朝日町方々は、自然中で、自然に沿った生き方をされていて、とても輝いておりました。私も見習いたいと思いました。笹川塾に参加出来て、とても嬉しいです。ありがとうございました」。

 

今年の笹川塾も、竹内塾長をはじめ、地域側のたくさんの方々のご協力のもと、3日間のプログラムを無事、終了することができました。今回も関わってくださった皆さま、本当にありがとうございました!

とやま帰農塾、この後は、8月に開催の氷見が舞台の「灘浦塾」です。こちらもどうぞお楽しみに。